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とべバッタ

とべバッタ

田島征三:作・絵
出版社:偕成社 ISBN:978-4-03-331140-1
1988年7月発行 1,400円+税

作者の田島征三さんは、1940年、大阪府生まれ。多摩美術大学図案科卒業。2009年、新潟県十日町の旧小学校校舎を集落の人たちとともに再生し、小学校をまるごと絵本にした「絵本と木の実の美術館」を開館。ブラティスラヴァ世界絵本原画展、講談社出版文化賞絵本賞、小学館絵画賞、絵本にっぽん賞、日本絵本賞など数多くの賞を受賞しています。主な作品に、絵本『だいふくもち』(福音館書店)、『しばてん』(偕成社)などがあります。

ココがいいね!

新しいことを始めるのって、とても勇気のいることですよね。今回は、表紙の絵からも意志の強さが伝わってくるような、自分の殻を破って一歩踏み出したバッタのお話をご紹介します。

自分を食べてしまおうと狙っている恐ろしいものたちにおびえて、いつもビクビクしながら暮らしていた一匹のバッタ。そんな自分がつくづくいやになったバッタは、ある日、思い切って大きな石の上でひなたぼっこをしてみます。すると、予想通りヘビに見つかって、さらにカマキリも襲いかかってきました。敵に囲まれてしまったバッタは死にものぐるいで大きく飛び上がります・・・さて、それからバッタはどうなったのでしょうか。

しげみの中に隠れておびえているバッタの様子に、自分の気持ちを重ね合わせて共感を覚える方もいることでしょう。勇気を出して思い切って大空に向かって飛び出していくバッタのことを、思わず応援せずにはいられません。

年齢に関係なく、バッタの決意と行動に勇気をもらえる1冊です。力強い絵が続きますが、最後のページの絵には、ふっと緊張が解けて笑顔になれますよ。このバッタのように一歩踏み出して、新しい世界に飛び立っていけたら「いいね!」