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くんちゃんのはじめてのがっこう

くんちゃんのはじめてのがっこう

ドロシー・マリノ:作・絵
まさき るりこ:訳
出版社:ペンギン社 ISBN:978-4-89274-020-6
1982年2月発行 950円+税

作と絵のドロシー・マリノさんは、1912年アメリカのオレゴン州生まれ。カンザス大学で絵を学び、卒業後はニューヨークに出て働きながら絵の勉強を続けました。やがて、子どもの本の挿絵を手がけ、絵本も描くようになりました。代表作には、本作を含むこぐまのくんちゃんを主人公にしたシリーズがあり、日本でも『くんちゃんのだいりょこう』(岩波書店)、『くんちゃんとふゆのパーティー』(ペンギン社)などが紹介されています。
訳者のまさきるりこさんは、1937年長崎生まれ。慶応義塾大学文学部図書館学科を卒業後、渡米し、シモンズ・カレッジ大学院図書館学科を卒業しました。ニューヨーク公共図書館、アメリカン・スクール・イン・ジャパン図書館、家庭文庫研究会を経て、現在は鴨の子文庫を主宰しています。著書に『学校図書館と児童図書館』〈共著〉(雄山閣)、訳書に『もりのなか』(福音館書店)、『あるあさ、ぼくは…』(ペンギン社)などがあります。

ココがいいね!

まだ寒いかなと思っても春は確実に近づいています。今回は、4月からの新しい生活を前に、期待と不安で胸いっぱいの新一年生のお子さんに、ぜひ読んであげたい一冊をご紹介します。
こぐまのくんちゃんは、今日から一年生です。朝からうれしくてうれしくて、出会う動物みんなに「ぼく がっこうへ いくんだよ。」と言いながら、はりきって学校に向かいました。早速授業が始まり、先生は上級生を指して、教科書を読ませました。くんちゃんはまだ字が読めないので、指されないように椅子の上で小さくなりました。続いて先生は、別の上級生に字を書かせたり計算をさせたりしました。くんちゃんはさらに小さくなりました。そしてどんどん不安になり、ついに戸口から逃げ出してしまいました!
字も計算も、これから学んでいくのですから、入学したてのくんちゃんがまだできないのは当然のことなのですが、周りのおともだちができていたら不安になりますよね。その不安を、先生は温かく受け止め、ほぐしてくれます。先生はやさしく、楽しく勉強を教え、やる気を上手に引き出してくれるのです。くんちゃんが再び教室に戻ってきて、生き生きと勉強する様子に、小学校って難しいことをするのかな…と心配に思っている子どもたちも、ほっとひと安心できるといいね!