童話っていいね!~おすすめ童話のご紹介~

あたまにつまった石ころが

あたまにつまった石ころが

キャロル・オーティス・ハースト:文
ジェイムズ・スティーブンソン:絵
千葉茂樹:訳
出版社:光村教育図書株式会社 ISBN:978-4-89572-630-6
2002年7月発行 1400円+税

作者のキャロル・オーティス・ハーストさんは、マサチューセッツ州スプリングフィールド生まれ。教師を務めた後、学校図書館の司書となりました。創作のかたわら、子どもや教師、図書館員のための児童書のワークショップを主催しています。
絵のジェイムズ・スティーブンソンさんは、コネチカット州在住。雑誌「ニューヨーカー」に挿絵や1コマ漫画を描く一方、これまでに100を超える数の絵本を発表し、子どもから大人まで、幅広い層の支持を受け続けています。日本では『おじいさんのハーモニカ』(あすなろ書房)、『ベッドのしたになにがいる?』(童話館出版)などが紹介されています。
訳者の千葉茂樹さんは、1959年北海道生まれ。出版社に勤務し、児童書の編集に携わった後、フリーの翻訳家として活躍しています。『シロクマをさがしに』『ウォーターハウス・ホーキンズの恐竜』『メアリー・スミス』「ちびうさ」シリーズ(以上、光村教育図書)など多数の訳書があります。

ココがいいね!

今回は、将来の職業を意識しはじめたぐらいのお子さんをはじめ、大人の方にもぜひ読んでいただきたい作品をご紹介します。
子どものころ夢中になったことや大好きだったものが、みなさんにも何かしらあるでしょう。けれども、それを今でも続けている人、ましてや仕事にしている人は、なかなかいないのではないでしょうか。このお話は、好きなことを大人になっても貫き通した父の人生を、その娘さんが綴った実話です。きっと、みなさんを“自分に正直に生きよう”“あきらめないで頑張ろう”そんな前向きな気持ちにさせてくれますよ!

この本の読みどころ

わたしの父は、子どものころ、石を集めていました。周りの人たちに「あいつは、ポケットにもあたまのなかにも石ころがつまってるのさ」と言われながらも、石に関係のある仕事につくことを夢見ていました。その後、大人になってはじめたのはガソリン・スタンドでしたが、店の奥の壁に作った棚には、手書きのラベルをつけた石が並べられていました。父は、景気がよい時も悪い時も、少しずつ石ころを集め続けました。一生懸命働きながら、こつこつと石ころの勉強を続けました。そんな父に、ある日の午後、幸運な出会いが訪れたのです…。
何かをずっと好きでい続けることや、夢を叶えることは、簡単なことではありません。しかし、周りにどう言われようと、どんな状況下であろうと、自分の気持ちを大切に、ひたむきに生きる「父」の姿は、キラキラと輝いており、読む人に感動を与えてくれます。また、努力を重ねれば、いつか夢は叶うのだ!と、希望を感じることができるでしょう。もしもお子さんが、少々風変わりな物を集めていたり、一見意味がなさそうなことに夢中になっていても、温かい目で見守ってみませんか?素晴しい未来へとつながっているかも知れませんよ。