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冬ってわくわくするね

冬ってわくわくするね

ウォン・ハーバート・イー:作
小野原千鶴 :訳
出版社:小峰書店 ISBN:978-4-338-25904-0 C8397
2012年1月発行 1,300円+税

作者のウォン・ハーバート・イーさんは、アメリカ・ミシガン州デトロイト生まれ。ここで、子どものために数多くの本を書き、絵を描いています。今回の『冬ってわくわくするね』は、イーさんによって生み出された『ネズミさんとモグラくん』というシリーズの1冊です。
翻訳の小野原千鶴さんは、1974年神奈川県生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語学科を卒業。商社勤務を経て、現在は英語、スペイン語の翻訳・通訳の仕事に携わっています。『ネズミさんとモグラくん』シリーズの他に、『鳥に魅せられた少年―鳥類研究家オーデュボンの物語―』などがあります。

ココがいいね!

今年は何となく冬の訪れが遅いようですが、それでも冬の気配がしてきました。布団から出られなくなる日も多くなってきましたね。今月は、「寒いのは苦手だから冬は嫌い」という子どもにピッタリの本をご紹介します。
子どものころ、「雪が降る」というのは一大ニュースでした。特に雪が積もりづらい場所やまったく降らない場所に住む子どもたちにとって、「雪合戦や雪だるま作り」は憧れの遊び。朝起きて、雪化粧の街を見れば眠気がすぐに吹き飛んで、ひと足でも早く外で真っ白な雪に触れたい! とソワソワしたものです。今回のお話はそうした冬のたのしみを想像させてくれる作品です。
外に繰り出そうとするネズミさんやモグラさん。寒さ対策のためにお洋服を着込んでいく姿は子ども自身の姿と重なり、お気に入りの場面になることでしょう。見ていると、ほっこり温かい気持ちになる、冬のお話です。

この本の読みどころ

この本には、「ぬくぬく」「雪モグラくん」「新しい友だち」「雪ネズミさん」の4つのお話が詰まっています。ネズミさん、モグラくんはお友だちどうし。冬のある日、朝起きてみると大雪が降ったのか、あたりはまっ白い世界になっていました。「やったー!」と喜ぶネズミさん。さっそく寒くないようにマフラーをして、帽子をかぶって……。準備万端でモグラさんを遊びに誘います。
      しかし、大変寒がりなモグラさんは外に出ようとしません。仕方がないので、それぞれが思い思いの姿で冬のたのしみを満喫することに。ですが、なんだかちょっとつまらないのです。そこで、新しいお友だちを作ることにしたのですが……。本当に「楽しい」はひとりではなく、お友だちや家族など、みんなで感じるものだということを教えてくれるお話です。
      お子さんに読み聞かせるのはもちろん、お友だちどうしで読みあえば「友だちの大切さ」を感じるきっかけになることでしょう。