遊びすぎて帰りがうす暗くなったときは、空を見上げてみてください。お月さんがいませんか。お月さんを見つけたら、立ち止まらないで歩いてください。ほら、ついてくるでしょう。
 お月さんはさみしがりやです。友だちがほしいのに、空には小さな星ばかり。昼間は太陽がいるけど、お月さんが出てきたころには、帰ってしまいます。
 これからするお話は、男の子の家までついてきたお月さんの話です。
 アオちゃんは五歳です。お姉ちゃんのリアちゃんといっしょに公園で遊んでいたのに、リアちゃんはひとりで帰ってしまいました。
 すこし暗くなってきました。
「もお、リアちゃん、ちょっとけんかしたくらいで、帰っちゃうなんて。」
 いつもふたりで帰るのに、だんだんさみしくなってきました。
 ふっと、だれかがうしろにいるような気がしました。ふりむいてもだれもいません。空を見上げたら、まん丸なお月さんがいました。
「なあんだ、お月さんか。」
 とぼとぼと下を向いて歩き始めました。しばらくしてから、またお月さんを見上げると、あとからついてくるみたいです。

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