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『かさどろぼう』

『かさどろぼう』 表紙
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作者・絵のシビル・ウェッタシンハさんは、1928年、スリランカ生まれ。独学で絵を学び、17歳から地元の新聞社で働きはじめました。主に子ども向けの記事をイラスト入りで執筆し、20歳のときに初めての絵本を出版。その後もつぎつぎに絵本を発表し、日本でも『きつねのホイティ』、『ねこのくにのおきゃくさま』(福音館書店)が紹介されています。本書は、第三回野間国際絵本原画コンクールの入賞作品であり、原画はちひろ美術館に収蔵されています。

訳者のいのくまようこさんは、1928年、千葉県生まれ。聖心女子大学文学部教授、白百合女子大学文学部児童文化学科教授、国際児童図書評議会日本支部会長などを歴任。第42回児童文化功労賞を受賞しています。主な作品に『ものいうウサギとヒキガエル』(偕成社)、『太陽の戦士』(岩波書店)などがあります。

『かさどろぼう』

シビル・ウェッタシンハ:作・絵
いのくまようこ:訳
出版社:徳間書店 ISBN:978-4-19-862337-1
2007年5月発行 1,400円+税

ココがいいね!

雨の多い季節ですが、お気に入りの傘があると雨の日も少しだけ楽しみになるのではないでしょうか。今回はこの時期にぴったりな、傘にまつわる楽しいお話をご紹介します。

スリランカのある小さな村に住んでいる“キリ・ママ”というおじさんは、初めてまちへ出かけたとき、傘を見て感動しました。村の人たちはバナナの葉っぱなどを傘のかわりにしていたからです。おじさんは、村のみんなに自慢しようと、喜んで傘を買って帰りました。ところが、何度買って帰っても全部ぬすまれてしまいます。さて、やっと見つけた傘どろぼうは…。

葉っぱやかごを傘のように使っている絵を見て「雨の日にマネしてみたい!」とはしゃぐお子さんもいらっしゃるかもしれません。また、素敵な傘を何度ぬすまれてもまた買いに行くおじさんの大らかな人柄や色鮮やかな絵にも、海外の作品ならではの新鮮なおもしろさを感じることができます。

次々とぬすまれてしまうおじさんの傘。一体どんな展開になるのだろう?とドキドキしながらページをめくってしまいますが、ほのぼのとしていて、最後はクスっと笑える1冊です。雨の日も、この傘どろぼうのことを思い出して、楽しい気分になれると「いいね!」